古来より、怒った鬼のように荒れ狂う河川として知られていた鬼怒川。
時に人の営みをも無情に飲み込んでしまうこの川は、
自然の恐ろしさや厳しさを私たちに突き付けると同時に
豊穣たる土壌と豊富な水源をもたらし、
豊かな大地の恵みを私たちに授けてくれました。
そんな鬼怒川の西に面する広大な田園地帯に、
結城と宇都宮を結ぶ古道を中心として、複数の集落が点在していました。
明治22年、町村制施行に伴って村々が合併し「吉田村」が生まれました。
吉田村は大地がもたらす農業と、川がもたらす水運で大いに発展し、
それはそれは活気にあふれた賑やかな村でした。
時は流れ、そんな繁栄の年月も今は昔。
かつての賑わいは息を潜め、現在の吉田村(栃木県下野市)は
ひっそりと佇むのどかな田舎町です。
この村に、かつての賑わいを蘇らせたい。
いま、吉田村に新たな息吹がもたらされます。